100人の村から憲法が見えた

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池田香代子さん 第40回目を迎えた憲法記念日講演会に参加してきました。昨年のレポートはこちら。今回の講師はドイツ文学者・翻訳家の池田香代子さんで演題は『100人の村から憲法が見えた』。

 ”保守主義”についてのお話から始めた池田さん。保守主義とは「国家と一線を画し、事と次第によっては国家に弓を引くことも厭わない」ことではないのか。映画『父親たちの星条旗』で「戦いは国の為だが、死ぬのは友の為だ」というワンシーンがあるけど、国家の上に友を置いているでしょ、これこそ保守主義だと。(詳細は池田香代子ブログから『保守主義の島 沖縄』をご覧下さい)

 池田さんの著書『世界がもし100人の村だったら』はチェーンメールがきっかけ(原案はドネラメドウズで”1000人村”だった)であったこと等とともに、子どもの学力問題、食料問題などなど、多岐にわたって講演して下さいました。日本の子どもの学力は低くない、国語の”ディベート”が苦手なのでPISA型の学力テストで国際比較されると順位が低いのは当然であること、食料自給率比較はカロリーベースが多いけど、カロリーゼロの食品はどうなるの? 重さで見てみようよ、日本人は一人当たり年間24Kgの添加物を摂ってるよ・・・等々。

 その他に、特に心に残っているお話しを2つ。

 日本国憲法に三大義務(納税・教育・労働)が定められているって言うけれど、純粋に義務ではないと思う。納税は「自らきちんと納税します宣言」、教育は「子どもが教育を受ける権利を果たす義務」、労働は「権利と義務が半々」と読み取れる。純粋に義務を定めていると思うのは12条”この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない”、つまり国民は”権利”を主張する”義務”があるってこと。

 毎年3万人を超える自殺者が出ている日本。性別職種別等で分類すると【( )内は10万人当たりの換算】、一番高いのは男性公務員(29人)でそのうちダントツで自衛隊員(50人)、さらにイラク・インド洋派遣経験者(108人)が一番多い。自衛隊員でさえ”戦争”に耐えられなくなっている。”平和”な国家の成功事例だったことの裏返しでは。空気のように享受できている”平和”、これは日本だけかもしれない。これが今、崩れ始めている。私たち国民は、漠然とした不安を感じ始めている。人々は不安を感じると、”お上”の言うことを良くきくようになる・・・。

 私たちの暮らしの様々な場面に、憲法が息づいていることを感じた講演会でした。

世界がもし100人の村だったら
世界がもし100人の村だったら

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池田 香代子
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