議員定数、政務活動費、議員報酬の今後


2015年12月定例会の最終日(18日)に、議会活性化委員会から、調査案件についての報告が行われました。
要旨は、次期(2017年4月改選)定数は18名とする(現在は22名)、政務活動費を導入する、議員報酬を引き上げる、です。
議員定数については、今3月議会の最終日(3月23日)に議員発議での上程が予定されています。
以下に、報告全文を紹介します。

 それでは、議会活性化委員会の報告を行います。
本委員会に付託の事件について、調査の結果を下記のとおり、豊後大野市議会会議規則第110条の規定により報告します。
 議会活性化委員会では5月1日の委員会の構成替えにより、新たな委員構成となり、これまで8カ月間、計16回の委員会を開催し、議会改革並びに議会の活性化について調査研究してまいりました。議会版事務事業評価や議会報告会の企画など、議会の活性化に関する幅広い調査検討事項の中でも最も多くの時間を割いて協議したのが、これから報告します。
 議員定数についてであります。このことについては、前議会運営委員会の協議結果を受け、5月1日の臨時会において、新たに調査項目として付託されての調査となりました。
 次の任期である平成29年4月からの本市議会の議員定数を考慮するに当たっては、議会運営の観点、議員の資質の観点、地方公共団体の組織の均衡の観点、そして議会の役割発揮の観点の4つの視点で調査しました。つまり、会議体としての議会としての能率的な運営がなされる定数であるか、また多数の住民が推す議員としてすぐれた資質を有する人材を選出することができる定数であるか、また地方公共団体の組織全体との均衡がとられている定数であるのか、さらに議会の権能を発揮できる組織体であるのかなど、詳細に調査を進めました。このほかにも他市の状況や市の将来人口予測など幅広い角度からの調査を実施してまいりました。
委員会ではけんけんごうごう(文書では「侃々諤々」となっている)の真剣な議論が行われた結果、このたび委員6人、全会一致で議会活性化委員会として、結論がとりまとまりましたので、ここで調査結果を報告いたします。
次期任期における議員定数は18人と結論づけました。
 ご説明します。根拠であります。まず、類似団体との比較であります。
県内の類似団体は4団体であります。平均の定数は17.5人であります。
次に、九州内の類似団体は38団体であり、平均の定数は17.97人であります。
次に、九州内の類似団体のうち人口が本市と近い7団体を調査したところ、平均の定数は18.3人でありました。
次に、全国の類似団体は172団体であり、平均の定数は17.5人であります。
さらに、全国市議会議長会が調査した平成26年末の人口段階別に見た全国の市議会議員定数調査では、人口5万人未満の262市の平均は17.9人であります。
 ここで、この議員定数の議論でいつも俎上に上がってくるのが本市の広大な面積と町村だけで7つもの自治体が合併して誕生した市であるということであります。このことについても十分に調査しました。岐阜県郡上市は平成の大合併で3町4村が合併して市制施行した市であります。面積は1,031平方キロと本市の約1.6倍の広さであります。人口も4万4,109人と本市よりも数千人多い状況でありますが、議員定数は18人であります。
 このほかにも岡山県真庭市や宮城県栗原市及び登米市など本市よりも広大で、しかも人口も多い、平成の大合併で町村のみで合併した市があります。これらの自治体は本市よりも定数が若干多いものの、面積や人口で換算すると本市の議員定数は大幅に多いことがわかり、決して本市でいつも議論される、面積が広大で、町村のみの合併ということが、議員定数を考えるに当たって、全国的にはそれほど特別扱いや優遇される要件ではないことが判明しました。
 次に、本市の将来の人口予測に基づく結果であります。平成22年の国勢調査結果をもとに国立社会保障・人口問題研究所が予測した次期の任期期間中である平成32年度の人口は3万4,553人であります。改正されましたが、地方自治法で定めていた人口5万人未満の市議会の議員定数は26人が上限でありました。3万4,553人は5万人の69.1%であり、上限の26人にこの割合を乗じて求められる人数は17.9人となります。本年国勢調査が実施され、来年の2月には速報値が出されますが、研究所の予測をさらに上回るペースで人口減少が加速度的に進んでいることが現段階で現実味を帯びております。
 次に、常任委員会の運営面であります。委員会中心主義を採用している本市議会では、委員会を中心に意見交換会や閉会中の所管事務調査などを通じて活発に活動しております。
 常任委員会は常設の本会議の下審査機関として、広範かつ多岐にわたり専門化、技術化して複雑になっている地方行政に専門的知識を持った委員が合理的、能率的に調査及び審査することがその趣旨とされております。そのため、委員会の役割を十分に果たし、また委員の専門性を発揮させるためには、最低でも3委員会が必要と考えます。また、委員数は諸般の事情や有識者の「委員定数は少なくとも6人以上の構成になるよう配慮が望ましい」との見解等を鑑み、基本的には6人とすることが委員会の機能を効率的、健全に運営できるものと考えます。
 さらに、平成17年の町村合併以降、これまでの市民の皆様との意見交換等の場で、市民の皆様から寄せられました類似団体並みの議員定数の削減を求める意見や、幾度か提出されました議員定数の削減を求める陳情書などの市民意見についても、結論を導き出す一つの判断材料として十分に参酌いたしました。
 次に、市の財政面から考慮した結果であります。議会費を削減し経費の削減をすることが議会の役割ではなく、執行機関の監視を通じて、無駄な支出を削減することに、より力を入れる方が適切であるとの考えがありますが、現在、普通地方交付税が段階的に削減され、次の任期期間中であります平成32年には一本算定されます。今後、平成32年にかけて二十数億円規模の縮減が予定されております。来年度は合併特例の3割の減額及び本年10月に実施された国勢調査人口の反映が見込まれております。先ほども申しましたが、予想を上回るペースで人口が減少しております。
 また、本市は7つの町と村が合併したため、合併による特例措置も手厚く、県内の他の団体よりも一本算定による影響は大きなものです。そのため、喫緊に歳出の抑制を図る必要があります。議会費は、その他の費目と異なり、性質上、毎年段階的に削減することは不可能であります。
 まず隗より始めよ。我々にできることから、市民の代表である我々がさらに身を削り、率先垂範し、範を示すことが肝要であります。議会費が聖域である理由はありません。定数18人とし4人削減することで、年間約2,700万円削減することができます。任期4年間で約1億1,000万円です。現在の議会費を14%ほど削減することになります。
 以上のことを総合的に勘案した結果、議会活性化委員会の議員定数の結論は、委員の総意をもって18人といたしました。
 これまで、1期、2期、3期と毎期、定数削減の議論を行ってきました。しかし、これ以上の削減は議会運営及び委員会運営に支障を来すおそれがあります。また、市民の幅広い意見を酌み上げるのにマイナスとなる可能性が高くなるとともに、監視機関としての議会の役割上でも弊害が出る可能性もあります。今後、人口3万人を割り込むなど、大幅な人口減がない限りは、当面は18人で定数を固定させることが望ましいと考えます。

  なお、議員定数に関連し、議会活性化委員会の調査研究事項の一つでもあった政務活動費や議員報酬についても調査しましたので、あわせて報告します。
 定数を4人削減し、18人とした際には、4年間で約1億1,000万円の財政面での効果額が得られます。
 一方、議会改革に取り組む本市議会では、合併時と比較し、常任委員会では3倍の活動をしており、全国の他市と比較しても劣ることなく、充実した活動がなされていると自負しております。
 そこで、政務活動費の支給と議員報酬の増額をすべきであると結論づけました。
 以下、詳細について申し上げます。
 まず、政務活動費についてであります。ご承知のとおり、地方自治法第100条で定められている議員の調査研究その他の活動に資するため必要な経費の一部として交付されるものであり、全国的には87.3%の市議会で導入されております。地方議員として法定化された当然の権利として、政務活動費を使った調査研究を行うことが必要とされております。
 昨今、ますます地方議員としてのレベルアップ、資質向上が求められております。また、地方分権の流れの中、行政の高度化、専門化の流れは速まっており、議員も専門的知識を有することが求められております。そのためにも、類似団体並みの政務活動費を導入し、一議員としての活動、一会派としての活動、これを充実強化させ、見聞を広めるとともに、資質を向上させることで、議会が有する議事機関、立法機関、そして監視機関としての3つの機能と役割を充実強化する一助となり、ひいては議会の活性化、住民福祉の向上につながるものであります。
議会基本条例を制定して、器は整い、そして議会報告会、事務事業評価を実施するなど中身も充実しつつあります。今こそ、政務活動費の導入を決定する時期であります。
 次に、議員報酬の増額についてであります。歴代議長の議会改革及び議会の活性化に対する強い熱意とリーダーシップ、そして豊後大野市議会誕生後の歴代の議員の理解のもと、議会基本条例の制定、また条例に基づく議会改革の取り組みの結果、議会改革度ランキングも、ここ4年間で200位ほど上昇し、813市議会中85位となりました。
議員報酬は、生活給ではなく基本的には報酬であり、職務の対価として支給されるものであります。1期目と比較し、3倍もの常任委員会を開催しております。これは、常勤化している政令市の市議会の常任委員会の平均開催数を超えるものであります。通年的に閉会中の所管事務調査を行い、また委員会ごとに各種団体との意見交換会も実施しております。議員報酬は職務の対価、一定の役務の対価として与えられる反対給付ということであるなら、今こそ強く主張できる時期だと考えます。
 一方、若年者にとっては、実際上、生活給的な色合いが強く、県下最低レベルの議員報酬では、子供を育てている世代にとっては、仕事をやめて出馬するにはちゅうちょせざるを得ません。議員報酬だけではありませんが、議員職に市民が魅力を持てるような条件整備も現職の議員の責務であると考えます。10年先、20年先の議員、ひいては将来世代の市民のためにも、また年齢、職業、男女構成を的確に反映した多様な市民が議員となれるよう、類似団体並みの議員報酬の増額を要望するものであります
 なお、議員報酬などを類似団体並みにあわせて3万円程度増額したとしても、議員定数を4人削減した場合、それでも年間で約1,900万円程度の削減が可能であると試算しております。平成27年度の議会費約1億8,500万円でありますから、毎年約10%の削減となります。4年間では約7,600万円の削減であります。
 以上、議会活性化委員会の議員定数に関する調査結果の報告とします。

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